[ NPAW 活用事例 ] OCS – Game of Thrones

QUALITY METRICS

視聴者の急増に備え、迅速に導入

YOUBORAを使用する前のOCSは、再生開始や終了などの特定のイベントを測定するために、個別のタグ（Google Analyticsに類似したもの）を使ったサービスに依存していました。しかし、プレイヤーが増加するにつれて、これらのタグでは正確さや細分化、あるいは完全なデータがレポートとして欠けており、分析の可能性は限られていました。そこで、「ゲーム・オブ・スローンズ」の最終シーズンが始まる1ヶ月前に、YOUBORAの実装を開始しました。

OCSで使用されていた4つのプレイヤー全てが YOUBORAで事前に連携されていたことや、バックエンドプロセスに基づいたカスタムディメンションとエラー定義を実装および構成するために行ったNPAWチームとのQAや個別の指導とワークショップによって、OCS社はたったの3週間で、 YOUBORAに備わっている全分析能力を把握することができました。リアルタイムの再生状況やコンテンツ再生回数データ、プラットフォーム上のユーザーのピークを観測するための同時再生数を含め、キーとなる指標にアクセスできるようになったのです。

技術的な設定の調整と、実際のデータを用いた予測の検証

最初のライブエピソードの公開後（米国での公開から1時間後、フランス時間の午前3時に放送）、サービスに接続している視聴者の数を監視することで、消費量に関する予測を評価することができました。 このときは、トラフィック容量を追加して、CDNがトラフィック負荷を吸収する準備ができていることを確認し、同時に、実際の使用状況データに基づいてCDNのパフォーマンスを確認しました。

エラーダッシュボードを使用して、ストリーム内のクラッシュを検証、調査、解決

最初の2つのエピソードでは、バッファ比率（バッファ時間 / 総再生時間）、ジョインタイム（再生ボタンを押して映像の最初のフレームが表示されるまでの時間）、平均ビットレートの観点から、全体的には良好な体験品質が観測されたにもかかわらず、OCS社はある特定のプレイヤーから無視できない量のエラーが発生していることに気が付きました。カスタマーサポートには、動画の字幕に問題があり、ストリームがクラッシュする可能性があるというユーザーからの苦情が寄せられていました。また、SNSにはユーザーから否定的なコメントも投稿されていました。YOUBORAのエラーズダッシュボードを使って、OCS社の技術チームは詳細な調査を行うことができました。最初のステップとして、SNS上のコメントが単なる誇張ではないことを確認するために、全体的な傾向を観察して問題の程度を評価し、影響を受けたユーザーを特定しました。次のステップでは異なる同時フィルターを組み合わせることによって、ライブとVOD、特定のプレイヤーとデバイスごとに利用データを分け、その結果、クラッシュが発生している正確なセッションと、問題を引き起こしているコンテンツを特定することができました。

この情報をもとに、OCS社は迅速に技術的な調査を実施しました。その結果、ライブエンコーディングパートナーによる字幕の特殊文字を変換する方法に問題があり、エンコードが100%正しくなかったために、特定の機器で正しく機能しなかった原因であると絞り込むことができました。エンコーディング パートナーと共にパッチを作成して、エピソード3からは、エラーとカスタマーサクセスからの苦情が消えたと報告されました。全体的な結果として、主要な品質指標がシーズン中に改善または安定して、その後のユーザー定着率も記録的なものとなり、OCS社にとって大きな成功となりました。